「Feel度Walk」という言葉、ほとんどの方は、初めて聞く言葉だと思います。
Feel度Walkとは、「なんとなく気になるモノ・コト・ヒト」と偶然的に出会いながら歩くことです。
そうすると場を観察したり、場から感じ取ったるする「感度=Feel度」が高まるので、Feel度Walkと呼ばれています。
これは探究学習の先駆けとなった東京コミュニティスクールの元校長で、探究学習の第一人者の市川力さんをはじめとする方々がたどり着いた新しい学びの形です。
例えば、歩いていたら壁にコケが生えている。
ある部分は生えていて、残りのところは生えていない。
光が当たらないところなのかと思って方角を考えてみると、確かに日が当たりにくそうな場所にはコケが多いが、必ずしもそうとは言えない。
さてなんでだろうと思いながら歩くと、また別のところにコケがあり比較してみる。
そんな具合に気になることを集めたり、仮説を立てたり、とにかく面白い!と思いながら歩いてみる。
さて、そういった学びをしているとどうなるのか、まだまだイメージしにくいことと思います。
Feel度Walkから生まれるものの中から、4つ紹介したいと思います。
①日常の見方がかわること
私自身がFeel度Walkに出会って一番最初に受け取ったものが、「日常の見方の変化」でした。
道端にある落ち葉、街中のマンホール、長く伸びる影、街路樹の実、どんぐりから出ている芽‥。
自分自身がそういったものに目がいくようになり、不思議だな、面白いなと思える感覚が育っていきました。
すると、子どものつぶやきを拾えるようになりました。子どもは実は発見の天才だったことを知りました。
そして、なんてことないものを子どもと楽しむようになってから、日常が一気に彩られる感覚がありました。
面白がる力があれば、日常はこんなにも楽しい!そう思えるようになりました。
②自分の発見が生まれること
Feel度Walkでは、歩きながら自分がなんとなく気になるものを見つけていきます。
この「自分が」というところがとても大切なのです。
他の誰かに教えられた知識でもなく、何かを見つけるように指示されるわけでもなく、自分がなんとなく気になるもの。
自分の心が動いた時、急に好奇心や知識を吸収したい気持ちが花開きます。
いきなりグループ学習から始めるのではなく、学びの起点となる「自分の発見」から始めるのがFeel度Walkなのです。
③大人とのフラットな関係な中で、自信が育まれること
Feel度Walkを共に行う大人は、子どもといつも対等です。
なんとなく気になるものには、優劣も、正しいも間違っているもありません。
どの発見も、それぞれにストーリーがあり、それぞれに面白いポイントがあります。
我々大人は、子ども自身を褒めるわけではりません。
子どもが見つけた「発見」を、徹底的に面白がるのです。
子どもも自分自身のことを褒められるのは、照れ臭かったり素直になれなかったりします。
でも、自分が発見したものを、めちゃくちゃ面白い!!と一緒に楽しんでくれる大人がいると一気に楽しい気持ちになります。
それが自己肯定感を高めることに繋がっていきます。
④創造的な学び
このようにして見つけた発見を、模造紙などに書いて「知図」というものを作ります。
例えばこんな風に見つけたものを書いていきます。
すると、書いているうちに、発見と発見が重なりなって、また新しい発見が生まれたりします。
そして、自然と相手の発見も気になってきて、それがゆるやかにコラボしていきます。
その熱は長く続き、あるときふと思い出して、点と点が繋がる瞬間が生まれたりします。
内側から湧いてくる学びの気持ちは、こんなにも純粋なのだと子ども達から感じさせられます。
monoではこのような学びを届けていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
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